助成事業の概要
現在取り組んでいる「子育てサロン」「赤ちゃんがいく!」「赤ちゃんから学ぶいのちの授業」などの事業を今後も安定的に実施していけるよう、「組織基盤を『ととのえる』助成」を3年間受けています。
2年半ぶりの「いのちの授業」
去る2022年6月下旬、前橋市立第六中学校で実施した「赤ちゃんから学ぶいのちの授業」。
ゆるいくが赤ちゃんゲストを招いて授業を開くのは2年半ぶりです。
2022年春から続く新型感染症流行の影響で、対面式のイベントは軒並み中止となりました。
このいのちの授業も、赤ちゃんとのふれあいをビデオメッセージに切り替えるなど工夫してきましたが…やはり「本物」のワクワク感には敵いません。学校の先生も、この授業をとても心待ちにしていたご様子でした。
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前橋六中・2年生のみなさん
まずは「妊婦体験」
エプロンの大きなポケットに、子宮に見立てた水入り風船(しかも生卵入り!)をセットして、風船や卵が割れないように移動&寝返り体験。
「お…おもい!」「階段を下りるのがたいへん」との声が次々と出ました。
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子宮に見立てた水風船が入っています
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恐る恐る身に着ける
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寝返りも階段も「よっこらしょ」
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先生も体験しました!
「赤ちゃんゲスト」登場!
いよいよ、2年半ぶりの「赤ちゃんゲスト」が登場です!
お母さんたちも、この日を楽しみにしていたそうです。というのも、赤ちゃんゲスト4組のうち3組は“リピーター”、1人目のお子さんのときに授業に参加し、やりがいを感じて、「2人目が生まれたらまた参加したい」と思っていらっしゃったとのこと。
この授業は、生徒さんにも赤ちゃん一家にもうれしい、win-winな取り組みです。
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「はじめまして」恐る恐る赤ちゃんにごあいさつ
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抱っこされて「イェイ!」ポーズ
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泣きそう、でもかわいい!
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ご夫婦で参加!きっとすてきな思い出に。
講話「いのちの授業」
猛暑日だったこの日。講話は急遽、各教室で放送を聴講するスタイルに変更となりました。
ゆるいく代表の井上さんが、お母さんのおなかにいのちが宿ってからどう成長するか、またどう生まれてくるかを、母親の体の構造の解説とともに具体的にお話しくださいました。
「このころのあかちゃんの指は、そうめんくらいの細さね」
「このころは、そうね、カシューナッツみたいね」
「お母さんの骨盤の形、出口の向きに合わせて、体を自分でこう回して、自分で出てくるんだよ」
「誰に頼まれるわけでなく、自分の力で、おなかの中でいろいろ練習していたんだよ」
「この出来事は、どこかのだれかのことではなく、自分のことだよ。みんな、頑張って生まれてきたんだよ」
井上さんは、やさしく、力強く、語りかけます。
その後、思春期の性について、いのちをつないでいく側の大切な話をして、授業終了です。
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体育館は暑いので、急遽放送室に移動
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生徒のみなさんは教室で聴講
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骨盤・胎盤・へその緒・赤ちゃんの模型を使って具体的に解説
終了後の反省会で「次」に繋げる
授業終了後、ゆるいく運営メンバーが集まって振り返り会議をしていました。
生徒のみなさんに何が伝わったか。
参加したお母さんの期待や不安に答えられていたか。
この振り返りがあるから、「この授業を何のために行っているか」という目的が、回を重ねてもブレないのだと思いました。
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すぐに「振り返り」!
自分のいのちと、自分が生み出すいのち
「他者を思いやる体験学習」は数多くあるけれど、このいのちの授業は、単に「いのちが大切」「妊娠子育てが大変」「たすけあおう」という道徳的な話ではありませんでした。
自分事として、自分の起源(origin)に触れ、自分の存在自体が奇跡で、貴重であることに気づけたように思います。
また、思春期の今、自分自身のココロとカラダを大切に育み、やがて次のいのちを生み出す世代になる。
その大切な成長の転換点で、唯一無二の自分という存在を肯定できるような、思いのこもった授業でした。
これからもたくさんの人にこの授業が届けられるよう、赤い羽根共同募金も応援していきます。
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「ゆるいく」スタッフのみなさん
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「ゆるいく」代表の井上さん
助成先情報