【成果報告】視覚障害者の特性を生かした就労支援と社会貢献（群馬ライトスクール）

助成先団体からの「成果報告」を掲載します。
詳細は団体が作成した「活動成果報告書」をダウンロードしてご覧ください。

助成概要

課題認識・解決の目標
（１）課題認識
①障害者の法定雇用率が引き上げられても、視覚障害者の就労はむしろ厳しさを増している。とりわけ、視覚に障害のある方々があん摩マッサージ指圧師（あマ指師）・鍼灸師の資格を得ても、健常者の有資格者が大量に労働市場に流れ込む中で、資格や能力を生かした就労は非常に困難である。彼らの能力が、社会において十分に活用されていない現状がある。
②あマ指師・鍼灸師以外の就労も大変厳しく、視覚障害者が社会の中でその能力を発揮する機会は非常に限られている。そうした状況の中で、様々な悩みや閉塞感、不安を感じながら生きている視覚障害者やそのご家族がいらっしゃるが、支援のシステムが十分ではない。
（２）解決の目標
①視覚に障害のあるあマ指師・鍼灸師の有資格者のうち、東洋医学的資質を有する人材を核として、前橋市内に治療院を開設し、地域住民の方々への啓蒙的サービス事業を展開しつつ、盲学校在校生・卒業生及び教員の研修受け入れ、東洋医学や経絡治療の勉強会・セミナー等を実施するなどして、視覚に障害のある方々の特性を生かした施術形態を見出していく。
②あマ指師・鍼灸師以外の職域を考え、視覚障害者の就労の選択肢が増えるようにする。また就労に至らなくても、視覚障害者の潜在能力を生かし、社会に貢献できる分野を見出していく。さらに、こうした厳しい状況の中で様々な悩みを抱える視覚に障害のある方々とそのご家族のために、専門性を生かした相談活動ができるようにする。

総括
この３年間で、視覚に障害のあるあマ指師・鍼灸師の就労支援の成果が確認でき、また、視覚に障害のある治療家のための東洋医学（経絡治療）の研修・研究組織もでき、法人としての支援の方向性が定まった。また、地域住民の方への一定の啓蒙活動もできたように思う。
また、経理やカウンセリングといった他分野でも、視覚に障害のある方の活躍の場を設けることができた。

（詳しくは「成果報告書」をご覧ください。）

団体作成の成果報告書

昭和町伝統医療研究会の様子

脈診の指導を受ける様子